解決事例|会社の資金繰りの相談やセミナーなら資金繰り対策室|喜望大地

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解決事例

喜望大地ではこれまで8年間で612社の資金繰り解決及び事業再生に携わってまいりました。
ここから様々なケースを紹介します。
私たちがどのように解決を模索していくかのイメージをつかんでいただけると思います。

【加工業】
 1.テキスタイルプリント業「別法人に事業譲渡で生き残る」
 2.野菜加工業「経営管理の徹底と、利益最優先の営業で復活」

【製作業】
 3.テレビ番組制作業「業務の内製化で再生へ」

【不動産賃貸業】
 4.ビル賃貸業「テナント流出で苦境!第二会社方式で再生実現」

【卸小売業】
 5.メガネ小売業「不採算店舗の撤退などを実施し、金融機関の支援で事業継続中」
 6.医療機器販売業「組織再編で黒字事業を新会社へ」
 7.教材卸業「ネット販売で販路拡大に成功」
 8.青果卸業「第2会社方式でスタート」
 9.中古車販売業「トラブルで信用失墜も、新会社で再起」
 10.米穀卸業「選択と集中で、経営効率を回復」
 11.米穀卸業「融資の元本棚上げと不良社員排除で赤字体質脱却へ」
 12.老舗繊維卸商「短期資金調達で破綻回避へ」
 13.和洋菓子製造販売業「経営管理体制を抜本的に改善・改革」

【製造業】
 14.衣料品製造卸業「事業改善計画の立案で会計不祥事を乗り越える」
 15.医療機器製造販売業「事業改善計画で金融機関を説得し、資金繰りを改善」
 16.建築用化粧合板製造業「利益の出ている事業を分割会社に」
 17.建築用金属製品製造業「世代交代で生き残り」
 18.手すり製造販売業「組織再編で危機脱出、業績を伸ばす」

【印刷業】
 19.印刷業「デリバティブ損失を処理し、優良事業を救う」

【運送業】
 20.運送業「リスケと社内体制改革で経営再建」

【木工業】
 21.木工業「本社売却、人員削減、徹底的なリストラで再生へ」

別法人に事業譲渡で生き残る

■クライアント:テキスタイルプリント業N社

N社は関西の古都にある伝統的な染物屋でした。衣料製造業関連は典型的な構造不況業種で、廃業もしくは海外への製造拠点移転が進んでおり、日本におけるマーケットは年々縮小しています。そのなかで高い技術力を持ったN社は何とか踏ん張ってきましたが、リーマンショック以降の大幅な売上減少には打つ手が見つかりませんでした。

経営が行き詰った要因としては、構造不況業種であるところに、リーマンショックによってとどめを刺されたことが挙げられます。最近、営業利益は何とか確保できるものの、借入金の返済原資には届かない状態が続いていました。社長はサラ金やカードローンにまで手を出してしのいできましたが、借金の総量規制によりカードローンでの資金繰りができなくなり、たちまち資金ショートとなり、喜望大地に相談に来られました。

詳細を調査すると、N社は為替デリバティブにも手を出していたため、即刻決済を停止し、借入総額が1,000万円近くあったカードローンもすべて支払いを止めました。銀行からの借入については、すでにリスケジュール(返済計画の変更)が行われていましたが、それでも運転資金が枯渇しており、利息部分の返済も停止しました。

こうして「出血」を止めるためには、金融機関、クレジット会社、リース会社などとのタフな交渉が必要です。喜望大地のスタッフは全力で社長を支えました。

キャッシュアウトを止めながら、さらに対応策を練っていると、社長夫人が別事業をはじめるために数年前に立ち上げていた別法人があったため、その法人に事業譲渡する形を取りました。N社の取引金融機関に対しては、せめてもの誠意として、第二工場を売却し、一部を返済(4,000万円程度)することとなりました。

第二工場の売却は、人員削減や販売管理費の削減にも大きく役立ちましたが、それ以上に成果がありました。社内のコミュニケーションが密になったことで、業務効率が著しく向上し、これまで長年にわたり研究してきた技術が海外の有名ブランドに採用され、利益率の高いオリジナルの仕事が増えてきました。

社長個人にはN社の連帯保証人として責任は残っていますが、社長夫人と長男を中心とした新会社は前途洋々と言えるでしょう。

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経営管理の徹底と、利益最優先の営業で復活

■クライアント:野菜加工業A社

もともと家業として農家と青果卸業を営んでいたT家が、株式会社を設立してはじめたのが野菜加工業A社でした。当初は大阪にある食品会社の下請けとして事業を開始し、ハンバーガーショップをはじめとする大手外食産業の孫請け仕事がメインです。

大手外食産業を相手とする野菜加工は、予想以上に設備投資がかさみ、発注に際して常軌を逸したレベルの要求を強いられるなど、継続しがたい状況になりました。検討の結果、中小・零細企業をメインターゲットに変更しました。

喜望大地がコンサルティングをはじめたところ、現地調査等で経営悪化の真の要因が見えてきました。家業として経営している農業および青果卸業、株式会社として経営している野菜加工業が、まったく管理されていない状態だったのです。

特に問題なのは、過去の営業年度をまたいで、農家をはじめとする仕入先への債務が積み上がっていることでした。その債務を銀行からの借入で返済することを長年繰り返しており、徐々に借入過多となり、返済に苦しむ状況になってきました。

喜望大地は、取引銀行からリスケジュール(返済計画の変更)を取り付けるようサポートするとともに、事業のどの部分が足を引っ張っているのかを明確にするため、(1)農業、(2)野菜卸、(3)野菜加工業を明確に分け、(1)は父と弟の個人事業、(2)と(3)は法人事業としました。これまであいまいだった、それぞれの売上と経費などを完全に分けるようにしました。

特に問題だった近隣農家からの相場を無視した高値での買い入れを止めるため、仕入担当を地元の名士で"しがらみ"のある社長から専務に変更し、仕入価格の適正化を図りました。同時に社長の権限を実質的に専務に移したことで、イレギュラーな出費がなくなり、効率的な経営が出来るようになりました。こうした地域の"しがらみ"を取り除くことには勇気が要りますが、経営再建には欠かせない要素でした。

A社はこうした経営管理の見直しにより、毎月の予算を勘定科目別にしっかりと見て行けるようになりました。売上よりも利益を最優先する営業を心がけたため、1年のリスケ期間が終了する本年2月より、元本月額150万円の返済が可能となりました。また、月々の営業利益は700万円を超え、今期決算では8,000万円を超える営業利益を計上する予定です。

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業務の内製化で再生へ

■クライアント:テレビ番組制作業X社

X社は、ボートレース中継などのレジャー番組制作を行っている会社です。
テレビマーケットが縮小するという背景のなか、得意先からの月曜日?金曜日の帯番組制作発注がストップしたことにより、資金繰りが悪化することになってしまいました。

このままでは事業継続が困難になることが懸念され、優先順位の高かった自宅保全を実行することとしました。

社長から融資の希望が出されたため、金融機関に支援を要請しましたが、融資は不調に終わり、リスケジュール(返済条件の変更で猶予をもらう)に方針転換、国内外でのスポンサー探しも模索しました。

その一方で、現況説明のために社員総会を開催し、事業再生方針を述べ、業務の内製化の必要性を訴え、社員の業務効率アップをお願いしました。

家賃をはじめとする経費削減を即実行、業務を内製化することでX社の成果物のスキルもアップすると期待されます。

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テナント流出で苦境!第二会社方式で再生実現

■クライアント:ビル賃貸業O社

Y県のO社は年商2億2,700万円、営業利益0万円、有利子負債が17億8,200万円という、社員2名で運営しているビル賃貸業でした。

不景気でテナント流出による売上減少が起こり、資金繰りが行き詰ってしまいました。物件の賃貸価格は、借入金の返済を前提として決めているため、地域の相場と比べて高くなりがちで、価格競争力は明らかに劣っていました。

しかも、支援を依頼した取引金融機関の思惑が錯綜しており、明確な支援方針が定まらなかったことが傷を深くしていました。

コンサルティングの依頼を受けた喜望大地は、以下5点の再生方針を示し、関係各位と意欲的な会合を重ねました。
(1)事業改善計画の立案
(2)再生支援協議会への支援依頼
(3)再生支援協議会への依頼により公的な大義のもと再生を推進
(4)元利金返済一時停止による資金繰りの安定化
(5)価格競争力のある賃貸料の実現

これらの再生方針に基づき、バンクミーティングを開催し、再生支援協議会の案件とすることの内諾を得たのち、再生支援協議会に持ち込みました。そこでは資金繰り表を提示し、実状説明をサポート。元利払いの一時停止依頼を行ってもらいました。

次に、再生後の営業キャッシュフロー計画を、周辺の賃貸料相場並みで設定することとし、事実上の債権放棄依頼額を決定しました。そして紆余曲折はあったものの、再生支援協議会により、第二会社方式での再生が実行されました。

元利払いの一時停止まで踏み込んだことで、保証金返還のために公正証書を作成した先へトラブルもなく返済ができました。

採算の取れる部分を切り出す第二会社方式で、17億円あった負債は3億円に圧縮され、これまで取引のあった銀行を含め、新しい融資を受けることができました。この先、周辺の賃貸相場でテナントが集まれば、順調に営業していける見通しです。

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不採算店舗の撤退などを実施し、金融機関の支援で事業継続中

■クライアント:メガネ小売業A社

現代表M子さんの夫がA市でメガネの小売業を開始しましたが、その後、ある法人の理事職に専念することになりました。そこで、妻のM子さんが代表に就任することになりました。以降、A市にてM子さんが会社全体の統括および金融機関の対応を担当し、ご子息が店長として販売、メガネ加工を受け持つことにしました。当初の営業は順調で、最盛期には3店舗となりましたが、事業再生中の現在は1店舗のみを残して営業しています。

このような厳しい状況になったのは、近くに大手メガネ安売りショップが続々と開店し、価格面で太刀打ちすることができなかったのが原因です。大手では扱っていないヨーロッパの珍しいメガネフレームの仕入れや、お客様との濃密な人間関係の構築等で顧客単価の向上を狙いましたが、期待程の単価向上は実現せず。大手の薄利多売に対して、当社は薄利少売傾向が続きました。

また、複数の店舗を運営することによる高い固定費負担で更に業績が悪化し、有利子負債も大きくなり、その結果、資金繰りに行き詰る状況となりました。

A社における事業再生のポイントとしては、不採算店舗の早期撤退で固定費を減らし、目玉商品を作ることで集客を強化すること、そしてネット販売による販路の拡大を試みました。同時に金融機関へも事業再生計画書を提出し、支援してもらうこととなりました。

その結果、不採算店舗の撤退、集客強化、ネット販売は早期に実施することができ、一定の効果を得ることができました。

しかしながら、いまだ実力利益プラスに転ずることはできず、金融機関に依頼し、地方銀行、日本政策金融公庫にて2年連続の元本棚上げによる支援を得ることとしました。

現在は、自宅を残すための対策や、夫の連帯保証はずしなどの準備が完了しております。

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組織再編で黒字事業を新会社へ

■クライアント:医療機器販売業M社

年商は7億3,000万円、営業利益2,500万円のM社。

医療用機械、器具、備品等の販売を主たる事業としているが、東日本大震災以降、当初予定売上高のメドがたたず、各金融機関への条件変更金額(月額元金利合計300万円)も月次キャッシュフローからみると非常に厳しい状況となりました。

そこでバンクミーティング(各金融機関を集めた話し合い)を開催し、3ヶ月内での元金利棚上げのお願いをすることとしたのです。

経営を苦しめた原因としては、多すぎた借入金と、借入金の返済ペースが短かったこと、また、東日本大震災の影響により売上高が伸びなかったこと等が挙げられます。

再生の方法としては、3ヶ月内の元金利棚上中に組織再編を実行し、新設会社には黒字の事業を引き継がせ、ご子息に代表者になっていただきました。

分割会社については赤字の事業を残し、赤字事業の収益改善を実行していただくのと、新設会社からの月額使用料(家賃等)にて金融機関に返済する方法を実行したのです。

すでに組織再編後6ヶ月以上を経過しており、取引金融機関についてはサービサーへの債権譲渡、保証協会への代位弁済が進み、分割会社の所有資産である不動産等を売却して借入金の返済に充てている状況です。取引金融機関(サービサー含む)への月額返済については、新設会社で捻出可能なキャッシュフロー内にての返済(月額100万円)を続けています。

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ネット販売で販路拡大に成功

■クライアント:教材卸業C社

関東のC社は小・中学校への教材卸しと、美術図工教材の小売業を行っています。教材卸業は子どもの減少による先行き不安があり、さらに新年度への変わり目の3?4月以外は閑散期であることから、売上を確保するために教材のネット小売りをはじめました。

教材卸業が縮小していくなかで、教材のネット小売りにて挽回と業績回復を狙うものの、東日本大震災の影響などもあり、期待ほど小売りを伸ばすことができず、資金繰りが悪化することになりました。

当時の社員数は5名、年間売上高10,000万円、営業利益は2,000万円、負債額6,000万円、債務超過額は1,500万円。無理な決算を組んでおり、実態ベースの債務超過は3,000万円程度でした。

そこで「罹災認定取得支援」を活用し、新規融資を狙うもののNG。その理由としては、震災による間接的影響はみられるも軽微であり、元来より採算が合っていなかった為と判断されたためです。

しかし、粘りづよく小売りでのチャンスを待ちながら、精緻な資金繰り表や試算表の早期作成にも取り組み、事業計画を抜本的に見なおし、経営管理体制の強化を進め、営業、経理、財務などの現状分析を行いました。

その結果、やはり教材卸の"伸びしろ"がないことが明らかになり、最初の方針どおりネット販売に注力し、コストをかけず、どうしたら売れるホームページになるのかという観点からコンサルティングを行いました。

その結果、現在は当初の見込みより遅れこそあるものの、ネット教材販売が好調に推移し、事業も再生基調にあります。閑散期でも一定の収入は得られるようになり、資金繰りもほぼ安定してきています。

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第2会社方式でスタート

■クライアント:青果卸業R社

S県のR社は年商23億円、社員数32名の青果卸商。とはいっても普通の卸とは違い、個性的なビジネスモデルで事業を展開してきました。R社はまず独自の農法を日本全国の有志農家に伝授し、高糖度・高品質のトマトなどの青果を生産してもらいます。そして農協を通さずに全量を買い取り、全国の百貨店、スーパー等へ卸します。

非常に特殊な市場で勝負していることもあり、業況は極めて順調でしたが、売上拡大を急ぐあまり、みずから農場を構え、生産に乗り出したことで苦境を迎えました。

詳しい経緯を調査すると、次のような事情が判明しました。R社は別会社で農業生産法人を立ち上げ、日本最大規模のハウス栽培をはじめました。物件取得と運転資金には17億円を投資しました。3年間栽培を行いましたが、天候不順や台風被害などにより、当初の計画どおりの出荷ができなくなりました。

R社は農業法人の連帯保証をしていたため、返済を余儀なくされますが、通常の営業利益ではまかなえず、借入をしては運転資金として注ぎ込んでいくことになりました。

喜望大地に相談が持ち込まれた時点では、有利子負債は17億5,000万円に膨らみ、連帯保証債務も含めると、債務総額は36億円を超える状況でした。こうなると、何らかの施策で返済できるレベルではありません。R社本体の運転資金さえ危うくなっており、新設組織再編による「第2会社方式」での再生を選択しました。R社の本社の土地・建物は競売になりましたが、知人に取得してもらうことに成功しました。

第2会社方式は、採算のとれる事業を新設会社に移行し、返済できない債務を旧会社に残して破綻処理するという大掛かりな外科手術です。取引金融機関は9行にもおよび、その調整は困難を極めました。しかし、誠意と数字的根拠を示し、ていねいに説明したことで最大債権者であるS県信連の"消極的合意"を得ることができました。旧会社からの債務から解放された新会社は、無借金でのスタートをきることができました。

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トラブルで信用失墜も、新会社で再起

■クライアント:中古車販売業G社

G県で低価格中古車販売店と自動車修理工場の2店舗を営んできたG社。年商は1億3,000万円ありましたが、賃料の負担が大きく、売上も予想していたほど伸びなかったため、資金繰りが厳しくなってきていました。

売上を伸ばそうと海外市場に向けて中古車の輸出をはじめましたが、手元に充分な運転資金がない状態ではじめたため、資金繰りがさらに苦しくなります。やがて販売先から前金を受け取り、それを運転資金に使ってしまうようになり、注文のあったクルマを輸出できずに外国人業者からの取り付け騒ぎが起きてしまいます。

この件では外国人業者が警察に通報したため、社長が事情聴取されるという事態になりました。これにより近隣の外国人労働者からの信用が失墜し、G社はとても営業が続けられる状態ではありませんでした。社長から相談を受けた喜望大地は、現地調査の上で早速サポートをはじめました。

まず、完全に信用を失ってしまったG社を見切り、新会社AF社を立ち上げました。資金は社長夫人のお兄さまに出資してもらいました。開業当初はG社の債権者が店舗や社長宅に押し掛けるなどのトラブルが続いたため、新会社の店舗は2ヵ月完全閉店させ、その後、まったく新しい店としてオープンすることにしました。あわせて、不採算店であったもう1店舗も閉店しました。

新会社AF社は、運転資金もろくにない状態で営業をスタートしましたが、このような事情を知りながら残ってくれた従業員と、献身的な社長夫人の懸命のはたらきにより、売上は徐々に回復し、平成24年度には毎月、過去最高販売台数を更新しています。

手元にある少ない運転資金を最大限に生かすため、喜望大地は「超低価格車両」に特化した販売戦略を提案したのですが、それが見事に成功しました。現在、一台あたりの粗利益率は40%を超えるまでになっています。このまま推移すれば事業は順調に成長し、完全に信頼を回復する日も近いと思われます。

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選択と集中で、経営効率を回復

■クライアント:米穀卸業N社

N社は年商54億円、営業利益9,700万円、米穀卸として地域トップクラスのシェアを誇っています。コメという日本人にとって欠かせない食材を扱い、安定した経営ができるはずと思うところですが、安易な経営多角化で資金繰りが悪化しました。

喜望大地に相談をいただいた時点で、N社の有利子負債は23億円でした。本業以外に、関連事業として回転すしフランチャイズ店を1店舗、インターネットでB to C(企業から消費者への直売)のオンラインショップも運営していました。

消費者のコメ離れも指摘される時代であり、多角化そのものは間違った選択とは言い切れません。しかし調査を進めると、N社の場合は本業以外への安易な業務拡大がマイナスに作用したことが分かりました。特に財務戦略に不備が見られ、金利のみを重視した資金調達の結果、借入金を返済するために借り入れるという繰り返しに陥っていました。

さらには、キャッシュフローを大幅に上回る返済計画も実施されていました。これにより銀行返済を最優先し、肝心の仕入先への支払いが遅延する事態を招いてしまいました。平成23年以降は、東日本大震災によるコメの調達難もあり、業績を押し下げる要因となりました。

喜望大地は相談を受けて現地調査に入り「再生は可能」と判断、コンサルティングを開始しました。まず「選択と集中」で、本業の米穀卸以外の事業からの撤退を提案しました。回転すしFC事業はかつて高収益でしたが、現在は低迷しています。ネット販売は、商品価格以外の配送、包装などのコスト、さらには人件費を検討すると、赤字体質になっていました。したがって撤退が賢明と判断しました。

次に各種リストラの徹底です。経費予算制度を導入し、何ごとも計画的に行う体質に変えることをめざしました。不採算取引先からの撤退や、遊休不動産の売却も進めました。資金繰りが安定するまで、すべての取引銀行に対して元金部分の返済ゼロのリスケジュールを依頼し、実施しました。仕入先への支払いが遅延している問題では、資金確保のためABL(売掛金などを担保とした融資)で1億2,000万円を確保しました。

これらの事業再生アクションにより、米穀卸への選択と集中が進み、売上は45億円までダウンしたものの、粗利益率はこれまで同様に確保され、事業効率はめざましく向上しました。またリストラとの相乗効果で年間5,000万円の経費削減となったことも特筆に値します。これにより年間のキャッシュフローは9,000万円となりました。資金調達により仕入先への支払いも正常化し、信用力も回復しています。

今後は安易な多角化で経営効率を落とすことなく、米穀事業への「選択と集中」で堅実な経営を続けていけるものと思います。

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融資の元本棚上げと不良社員排除で赤字体質脱却へ

■クライアント:米穀卸業B社

北関東のB社は、近隣で収穫された米穀を大手卸に販売する業務を行っています。現代表のI氏は二代目で、数年前からある新しい肥料を使った米穀や野菜の製造・販売にも力を入れていました。I社長は、この肥料は安全性を確保しつつ、味の向上と収穫量の拡大が図れるとのもくろみをしていたようです。

従来、米穀卸業はたいへん手堅い商売でした。しかし新肥料開始に伴い、借入を加速したもののまったく採算ベースにのらず、さらに幾度も詐欺と思われる被害(被害総額1億円以上)にあい、三顧の礼で迎えた社員も統制が利かず、経費が膨らみ、肝心の米の卸業も不調となってしまいました。

以上のように複合的な要因で、B社の資金繰りは急速に悪化し、メインバンクからの支援は打ち切られることとなってしまいました。当時の業績は、年間売上高80,000万円、経常損失2,000万円、社員数10名、負債額40,000万円。無理な決算を組んでおり、実態は債務超過の状態でしてた。

そうなると運転資金の確保が急務であり、強引な回収を迫る金融機関に対し、なんとか運転資金4,000万円を確保したうえで、元本棚上げによる支援を取り付けることができました。

さらに不良社員の排除を行い、職場倫理の回復および経費削減を実行しました。不良社員に対してはコンサルタントが直接対話し、さらに電話による社長への助言などを行い、最終的に依願退職となりました。その後、残った社員を対象に営業会議で利益意識の強化を訴え、その成果もあって昨今の赤字幅は大幅に縮小しました。

社員が育ち、自社にて再生活動を継続する目処が立ったことから、コンサル契約を満期にて終了致しました。現在も順調に事業活動を行っているようです。

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短期資金調達で破綻回避へ

■クライアント:老舗繊維卸商T社

消費の低迷や、海外からの安価な製品の流入で、苦戦を強いられている国内繊維業界。東北の地方都市に本社がある老舗繊維卸商T社も厳しい経営を余儀なくされていました。T社は繊維のなかでも主に高級素材を取り扱い、全国のアパレルメーカーや商社に供給してきました。ピーク時には60億円あった売上は年々縮小しており、現在は17億円。営業利益は4,800万円という状態です。

t社の危機を深刻なものにしているのは、1990年代のバブル期に過大な投資をしたことです。相談時点の有利子負債は24億円あり、市場縮小による売上低迷のなか返済が追い付かず、メインバンクが中小事業再生支援協議会に持ち込みました。

現地調査の末、喜望大地は事業の再生に向け、再生方針を提案しました。まず、メインバンクを中心に大幅な債権カットを基本路線とし、調整はすでに動き始めていた中小事業再生支援協議会を利用する方向です。

その経過において緊急課題がありました。中小事業再生支援協議会による金融調整期間中である平成24年3月から6月にかけ、一時的に5,000万円の資金ショートが発生したのです。T社はすでに破綻懸念先となっており、メインバンクも新規融資は不可能ということで、資金繰りは崖っぷちに追い込まれました。しかし、金融調整は完了間近で、短期資金調達さえできれば破綻は回避できる状態でした。

喜望大地は、この事態を受け、緊急避難的な発想でノンバンクの活用を提案しました。融資を受ける手段はABL(Asset Based Lending)という動産や債権などを担保とする方法です。一般的なのは、売掛金を担保にして融資を受けることです。

喜望大地は、融資を実現するためにT社の売掛金を詳しく精査し、ノンバンクへの詳細な説明をサポートしました。その結果、短期資金5,000万円を調達することができました。危機をしのいだT社は、中小事業再生支援協議会の金融調整により、経営再建に取り組んでいます。

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経営管理体制を抜本的に改善・改革

■クライアント:和洋菓子製造販売業S社

年商は7億5,600万円、営業利益2,400万円のT県S社。和洋菓子の製造販売を主な事業としており、特に焼き菓子は知名度が高く、自社工場内に数ラインを有しています。収益は製造部門と卸部門の合計で売上高22億円を超える規模でしたが、営業利益▲7,100万円、債務超過▲1億5,000万円という惨憺たる財務内容でした。

経営悪化の要因としては、製造部門と卸部門それぞれの収益構造がまったく把握できておらず、赤字計上となっている部門を聞いたところ「多分、製造部門ぐらい・・・」という答えが返ってくるくらいのあいまいな管理レベルでした。

そこで、財務DD(財務デューデリジェンス/会社の保有する資産、損益、税金などを調査し、資産の金額・ 売上の金額・利益の金額が信頼できるものかを調査すること)を実施したところ、製造部門の収益構造が悪化しており、機械稼働率、不良率等も管理できていない、ずさんな体制であり、赤字の垂れ流し状態であることが分かりました。

そこで部門別の損益構造を把握するために、製造部門は同社に残し、卸部門はご子息が代表を務める会社に移管することとしました。そして製造部門の抜本的な改善・改革の支援のため、毎週コンサルタントが工場に出向き、現場の方々とともに改善・改革を実施したのです。

その結果、各部門別、商品別に原価管理体制を構築することができ、製造部門については償却前営業利益2,400万円、卸部門については償却前営業利益1億円まで改善・改革が進みました。

現状、S社については債務超過状態であることから、ご子息の会社への事業譲渡を検討しています。S社のこれまでの取引金融機関に、ご子息の会社からS社に支払う事業譲渡の対価(バックファイナンス)の融資を依頼しているところです。

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事業改善計画の立案で会計不祥事を乗り越える

■クライアント:衣料品製造卸業N社

大阪府のN社は年商3億8,300万円、営業利益1,000万円の衣料品製造業。中国に工場を持ち、コストパフォーマンスで優位な立場にありながら、このところ売上の減少が続いていました。対策として不動産などの資産売却も実施しましたが、それでも赤字を埋めるところまでには至りません。平成22年8月、危機感を感じたN社長から、喜望大地に相談の電話が入りました。

現地調査に入ってみると、財務および経理面に不透明な点があり、それが事態を複雑にしているものと思われました。まずT社長が資金調達会社にだまされ、粉飾した決算書を金融機関に提出し、それで調達を繰り返していたことが挙げられます。

それ以外にも、経理実態が著しく不明朗で実態を把握するのにたいへん時間が掛かる状態でした。本来ならば、帳簿や試算表を見てひと目で分かるはずのものが、なかなか理解できないという困難な状態でした。

また、中国における製造原価が高騰しており、N社もそれに対応した仕入資金を確保する必要に迫られていました。中国の経済成長は一時ほどの勢いはないものの、GDPは高いレベルにあり、国民の生活レベルも向上し、すでに「世界の工場」としては通用しにくくなっています。

T社を再生させるため、喜望大地の主導で「事業改善計画」の立案に取り組みました。同時に、粉飾した決算書の提出などを徹底的に精査し、「会計不祥事に関する調査報告書」を作成しました。これらをもとにすべての取引金融機関に対して詳細な報告を行い、あわせて謝罪しました。さらにリスケジュールを依頼し、返済の猶予を求めました。

不祥事があり、借りたばかりの融資もある状態でしたが、金融機関への訪問や質疑応答を繰り返し、最終的に理解を得ることができました。結果的に取引金融機関すべてとリスケが成立しました。

もちろん不透明な取引を見逃した税理士は変更しました。新しい税理士は喜望大地の紹介で就任しています。現在は、新たな税理士とともに、毎月10日までに試算表を作成し、スピーディーな業務改善を実施するよう努めています。

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事業改善計画で金融機関を説得し、資金繰りを改善

■クライアント:医療機器製造販売業G社

I県に本社のある年商17億7,700百万円、営業利益4,500万円のG社は、医療機器の製造、販売を主な事業としていますが、海外売上の不振により、売上高が減少傾向にありました。そのせいか取引銀行が融資に対して態度を硬化させ、いわゆる「貸し渋り」のような状態になってしまいました。

これまで問題にされなかった売掛金の不良や在庫過多について指摘されるようになり、資金繰り支援を前向きに検討してもらえない状況となったのです。メイン銀行が消極的な支援に終始したことや、リスケジュール(支払条件の変更)の成立で、手形割引が困難となり、資金繰りが苦しくなる原因となりました。

また、メイン銀行からのすすめで「デリバティブ契約」を結んでおり、営業外収支が大きく赤字となっていました。「デリバティブ契約」とは、金利やドルなど外国為替レートに関連した投機的な金融商品です。

再生の方法としては、まず事業改善計画の作成を行い、手形を割り引いてもらえる枠を確保する提案を金融機関に行いました。

また、メイン銀行が指摘した在庫過多に対する信用を回復するために、税理士と共同で棚卸を詳細に行い、不良在庫については特別損失を計上し、正しい在庫の金額について説明資料を作成しました。

さらに、手形割引の枠を確保するために、割引に応じてくれる金融機関へは「DIPファイナンス」(民事再生法など法的整理に入った企業へ新たな資金を提供する金融手法)の状態であるとし、一部、借入金の返済を行いました。

「デリバティブ契約」については、その損失を取り戻せる可能性があったため、「全国銀行協会相談室」への相談手続きを依頼しました。

その結果、ノンバンク(法人向けの事業者金融)での割引利息より少なくなった利息分の相当額を借入金の返済にあてるという方針を立てました。メイン銀行はリスケジュールに応じるのみでしたが、他の2行がこの方針に同意してくれました。

他行に対してもバンクミーティングを開き、ていねいな説明を行ったところ、合意のもと実行されました。よって資金繰りも安定の兆しがみえてきました。

「デリバティブ契約」についても、さらに第一段階として商品を勧誘した金融機関との話し合いを実施し、損失を出したものに対しての補填(ほてん)融資の確約を取り付けることができました。現在も和解の道に進むよう打ち合わせを継続しています。

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利益の出ている事業を分割会社に

■クライアント:建築用化粧合板製造業B社

S県のB社は年商4億5,700万円、営業利益2,200万円。建築用化粧合板の製造をメインに、内装仕上げ工事の設計、施工、請負を行ってきました。数年前から売上を上げようとして内装事業に力を入れ、販路を拡大してきたといいます。

しかし、製造と工事はまったく別の世界でした。商習慣の違いもあり、最初に提出した見積り金額と工事完了時の金額に差が生じるという事態が続発します。また最初に予定した人員を上回る人員を要することが多く、赤字になる案件も数件発生しました。

追い討ちをかけるように、内装事業の主な得意先数社が数ヶ月の間に法的整理、私的整理となり、売掛金(約5,500万円)が回収できず、資金繰りが厳しくなりました。深刻なのは、社長個人がヤミ金業者数社から借金をしていることでした。

そのような状態でも、化粧合板事業については加工賃商売であり、売上高にはあまり寄与しないまでも高利益率を確保していました。そこで、化粧合板事業だけ切り離す組織再編(新設分割)を実施し、新設会社にて事業再生をすることとしたのです。

金融機関からの借り入れや買掛金などの債務については、すべて分割会社に残し、分割会社については裁判所に破産申請するという方策を、私たちはご提案しました。

その結果、組織再編後、分割会社については計画どおり破産申請をし、残った財産を換金して債権者に配当しました。これで会社整理は終結となりました。新設会社については社長のご子息が代表者となり、売上高営業利益率10%超の優良企業に再生できました。

なお、担保としていた社長のご自宅は、セール&リースバックの枠組みをつくり、担保権者と交渉して担保をはずしていただきました。所有権は第三者に移転しましたが、賃貸にて住み続けていらっしゃいます。さらに、現在の所有者とは3年後に買戻す契約を結んでいます。

ヤミ金業者数社については、取引内容を利息制限法で引き直しすれば、既に元本返済は終わっている状況であったことから、ヤミ金業者数社とは貸金業法違反並びに出資法違反に抵触する旨述べ、粘り強く交渉を実施しました。結果、当社がご支援させていただいた以降については、一銭も払うことがなく解決をしました。

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世代交代で生き残り

■クライアント:建築用金属製品製造業 有限会社T社

リーマンショック後に仕事が激減したという声は、特に中小企業からよく聞かれます。建築用金属製品を製造しているO市の有限会社T社も、売上が半減したといいます。大手ゼネコンの下請けとして堅実に仕事をしてきましたが、ここ数年は赤字決算が続き、そろそろ抜本的な対策が必要と考えたI社長から喜望大地にご連絡をいただきました。

現地調査で決算書を精査すると、年商1億円、営業利益マイナス600万円、総資産1,400万円、有利子負債2,400万円という状態でした。当面の負債は信用保証協会付きの銀行借入でしのぐことができましたが、仕入の支払遅延、税金と社会保険料の滞納がすでに起きていました。さらに調査を進めると、オーナー社長と親類社員の生産性の低さに突き当たりました。

喜望大地のコンサルタントは事業再生にあたって、段階的に以下のような方針を立案しました。まず取引銀行に「元金分返済ゼロ」のリスケジュールを要請しました。これは銀行に出向いて資料を示しながら詳しく説明した結果、了承されました。

生産性の低いことが明白な現社長および親戚社員2名には事実上退任してもらい、社長の子息である専務に経営の実権を集中させました。それにより、社内での命令系統が明確になり、各自の生産性も向上しました。

さらに、これまであいまいだった予算管理体制を構築するために、税理士を変更しました。その後は、スピーディな計数管理が可能になりました。現在は喜望大地と税理士の連携により、正確な予算管理体制を確立しています。

事業においては、建築用金物だけでなく、新規商品を開発する方針を打ち出し、スポーツ関連用具などの開発を開始しています。これによりT社の将来に希望が見え、社員のモチベーションも上がってきています。

中小企業のなかでも、さらに規模の小さい部類に入るT社ですが、規模が小さいだけに、経営上の欠点が改善されれば一気に再生が進むものと思われます。喜望大地としては今後も全力でサポートしていきたいと考えています。

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組織再編で危機脱出、業績を伸ばす

■クライアント:手すり製造販売業B社

S市のB社は年商3億5,900万円、営業利益▲9,800万円。新築・改築工事でニーズのある、アルミ・ステンレス製手すりの設計・製造・販売・施工を主な事業としています。

以前は製造を協力会社に委託していましたが、順調に売上が増えたため業容を拡大し、品質管理と効率化を意識して内製化を行いました。しかしその結果、設備投資が増え、工場オペレーションもできず、数期連続で営業赤字を計上せざるを得ない状況となってしまいました。

業績が悪化している最大の要因は、工場オペレーションができていないこと。工場管理経験者を採用したものの、増加した人件費と比べて効果は上がらず、生産管理がずさんであったことから外注依存度が高くなりました。

また、原材料の高騰に直面しましたが、値上がり分を得意先への納入価格に転嫁できない状況が続いていました。また、売掛先(顧客)の破産等も影響し、資金繰りに苦心する状態となってしまいました。

事業再生方針としては、得意先である大手建材商社(東証1部)から「これまでの金融債務を遮断できるのであれば、仕事での支援をする」という表明をいただき、組織再編を実行しました。新設会社については、その大手建材商社が取引に介在していただくことで、自社は加工賃商売で事業に取り組んでいます。

それに関連して、これまで取引していた仕入業者については取引終了となりましたが、事業再生するにあたり不義理ができないため、新設会社にて買掛金の超長期返済を行っています。

分割会社であるB社は現在も存続していますが、事業活動はまったくしておらず、金融機関の債務については保証協会による代位弁済が済み、連帯保証人として超長期返済を行っています。その一方で、新設会社については、支援をいただいている大手建材商社の存在により信用補完ができ、順調に業績を伸ばしています。

新設会社については現在3期目を迎え、毎期、増収増益を計上しています。今期についても増収増益の着地見込みの予定であり、売上高対営業利益率で6.0%前後は経常できると思われます。

現在、新設会社にて新規金融機関からの借入をすべくご支援をしております。

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デリバティブ損失を処理し、優良事業を救う

■クライアント:印刷業D社

構造不況業種の印刷業でありながら、順調に営業していたI県のD社。どこよりも早い納期と、きめ細かいサービスで、地域の顧客から信頼され、本業では着実に営業利益をあげていました。

ところが、先代社長から会社を引き継いだ現社長が、株式の現物取引から投資をはじめたことで暗雲が漂いはじめます。当初はそれなりに利益を出していましたが、取引銀行の勧誘にしたがい、まったく知識のないまま為替デリバティブ取引を開始してしまったのです。その後はご多聞にもれず、急激な円高により多額の損失を出してしまいます。損失は営業利益の範囲内で決済できなくなり、D社は運転資金の決済にも困るようになりました。

相談を受けた喜望大地は、現地調査により本業がきわめて順調であったことを把握しましたが、すでに風評被害で仕入条件が悪化しはじめているなど、そのままでは事業継続が難しい状態でした。そこで新設組織再編による「第二会社方式」による再生を提案し、社長も同意して実施に移りました。

本来であれば、為替デリバティブの損失と事業性借入金とは明確に区別しなければなりません。しかし今回の場合、取引のあるすべての金融機関の足並みをそろえる事は不可能と思われ、緊急避難的に全金融債務と全固定資産を旧会社に残し、事業だけを切り出す分割としました。組織再編の実施後、仕入先やリース会社との話し合いにより、債務を減らすことにも成功しました。

このケースでもっとも注目すべきことは、最大の債権者であり、金融デリバティブ取引を売り込んできた張本人である都市銀行MやSと交渉し、優先的に債務カットを実施してもらったことです。

その後、このようなデリバティブ関係のトラブルが社会問題になり、ADR(売掛金などを担保にした融資)での解決が一般的になりましたが、当時としてはメガバンクである都市銀行MやSがみずからの非を認め、実質的な債務免除に応じたケースは非常にまれなことだったといえるでしょう。

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リスケと社内体制改革で経営再建

■クライアント:運送業Y社

Y社は大正時代に創業された運送業者。地域では老舗として認知度も高く、業務の90%以上がガス会社およびその関連会社からの受注という、本来であれば安定した経営環境にありました。にもかかわらず有利子負債4億円を抱え、キャッシュフローを上回る銀行返済に追われている状態でした。企業規模は、年商6億円、営業利益2,000万円、社員数50名という典型的な中小企業です。

喜望大地が現地調査をしたところ、経営陣は返済資金調達を銀行に頼るため、粉飾決算を繰り返していることが判明しました。しかも、予算管理もまったくなされていませんでした。安定した顧客があるということで、油断があったのでしょうか。さらにオーナー経営者である社長も、それを支える専務も80歳の高齢ということで、会社の統制力は著しく低下していました。

喜望大地は早速、再生のサポートに入りました。まず元金部分の返済をゼロにするリスケジュールを、すべての取引銀行に依頼。これは誠意をもってていねいに説明することで了承されました。はじめに過去の粉飾決算について説明と謝罪をしたことは言うまでもありません。

次に、取引銀行に担保として拘束されていた預金1億5,000万円を融資残と相殺しました。これにより年間400万円程度の経費削減になりました。また、遊休資産の売却も進めました。老舗として長い歴史を持っていればいるほど、過去に購入した不動産などを抱えているものです。いつか役に立つかもしれない、という気持ちで持ち続けていた「遊んでいる不動産」は、思い切って売却するのが賢明です。

仕上げに、社内改革も断行していただきました。まず役員報酬の削減。そして若手の中核社員4名を執行役員に抜擢し、各部門の責任者として権限を委譲しました。こうして管理体制が強化されたことで、売上はわずかながらアップし、経費も5%ダウンしました。注目のキャッシュフローは年間2,000万円確保できる見通しになりました。

こうした努力の結果、リスケジュールから1年後、月50万円(元金部分)の返済を開始し、2年後には月100万円(元金部分)の返済ができるようになりました。再生にめどが立ち、若手執行役員を役員に登用、事業承継体制を確立しました。これからは安定した顧客を背景に、堅実な成長をされるものと期待しています。

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本社売却、人員削減、徹底的なリストラで再生へ

■クライアント:木工業B社

W県のB社は年商10億4,200万円、営業利益6,600万円。この数字からも利益率の低さは明らかですが、総資産は13億9,900万円あり、有利子負債6億5,700万円という状況で事業を行っていました。

本業の木工業は低い粗利しか確保できず、それをカバーするために始めたリース事業も資金調達に頼ることとなり、事業の2本立てが裏目に出たといえるでしょう。恒常的に借入が多くなり、取引銀行から当座貸越の返済を求められる事態となり、返済が困難になりました。

経営危機の原因を精査すると、まず低い粗利しか得ることのできない木工事業を継続したことによる資金繰りの悪化が明白でした。不採算部門も存在しており、過剰な人員配置も見られました。

喜望大地は社長からの依頼を受け、コンサルティングを開始。事業の再生方針を立案しました。まず金融機関への返済計画を変更するリスケジュールから始めました。これについてI社長は「そんなことができるのか」と半信半疑でしたが、バンクミーティングを実施し、事業再生方針を誠実に説明した結果、取引銀行の理解を得ることができました。

B社は春先に入金が集中する会社のため、銀行には入金が確実なことを説明し、元利返済の一時停止も提案しました。これも喜望大地のコンサルタントが同席し、数字的根拠を示しながらていねいに詳細説明を補佐することで、理解を取り付けることができました。

次に、不動産売却計画を起草し、本社売却を提案しました。これにより債務圧縮が一段と進むため、オーナーであるI社長に同意をいただき、銀行の理解も取り付けることができました。不動産売却計画は現在も予定どおり進行しており、関係各位の信頼を得ながら実施しています。売却については複数の不動産会社と条件等を交渉し、もっとも有利な金額で、早期に売却できる業者を選定しています。

さらに余剰人員については、本社および製造部門の双方で業務との適正な従業員数を勘案し、50名いた社員を30名まで削減しました。現在は、東日本大震災の復興特需もあり、残った人員が高い稼働率で仕事をこなしています。このまま好調であれば、新規雇用を検討できる状態まで回復してきました。

これらの思い切ったリストラ(事業の再構築)により、将来に希望が見え始めています。

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