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不採算店舗への対策

社員は倒産よりも賃金カットのほうがベター

社員にとって最悪の事態は、会社が倒産してしまい、仕事がなくなることです。すぐに失業保険をもらったとしても、今の給料の60%しか支給されず、しかもその給付は期限付きです。それを考えると、「1年間の期限付きで賃金カット20%」という提案は、社員にとって受け入れられない話ではありません。すぐに他社からスカウトが来るような優秀な社員には別途フォローが必要ですが、他社からすぐに誘われることのない社員にとっては、倒産より賃金カットが望ましいでしょう。

他社が欲しがる優秀な社員への別途フォローとは、1年後に会社の経営が改善したあかつきにはボーナスの支給を再開し、賃金の20%減額分を1年か2年でリカバリーするといった決意を社長が熱く語ることです。

そのために、具体的な経営改善作戦を社員と一緒に共有して作り上げ、実施計画に落とし込み、プラン・ドゥ・チェック・アクションのPDCAサイクルを回しましょう。ここでのポイントは、今は苦しくても、未来は「夢と希望」に満ちあふれていることを社員に感じてもらうこと。具体的な計画を挙げながら、情熱を込めて、熱く語ればきっと理解を得られます。

もしも賃金カット20%で再建が無理な場合は、会社の厳しい現状を説明し、「希望退職」を募集することも選択肢のひとつです。その場合は、「今まで20人分の食料を生み出してきた力が、環境の激変でなくなってしまい、今の船では生み出せる食料が10人分しかない。みんなが従来の半分の食料で耐え忍んでくれるなら雇用を維持できるが、将来回復可能な見込みがない以上、10名はボートに乗り移り、新たな船を見つけてほしい」と、説明せざるを得ません。

求職サイトへの登録や、親密な企業への求人斡旋等の手を尽くし、適正人員にする努力をしなければ、会社という船そのものが沈没してしまいます。なんとしても全員玉砕という事態は避けなければなりません。

私、洲山のクライアントには、給与遅配が半年に及んでいる事例もありました。この場合は、国の「未払賃金立替払い制度」による救済セーフネットを利用し、救済することができました。

「未払賃金立替払制度」には、条件や上限はあるものの、未払賃金と未払退職金の約80%を国が立て替えて支給する制度です。賃金カットや給与遅配で耐えてくれる社員にとって、万一会社が清算や倒産となっても、安心できるセーフティネットになります。

ただし、経営者にはこのようなセーフティネットはありません。究極のセーフティネットは「生活保護」による救済制度となります。とはいっても落ち込むことはありません。世界的ベストセラーで、映画でも大ヒットした「ハリーポッター」シリーズの著者J・K・ローリングをご覧ください。彼女は出産、離婚、貧困、うつ病のどん底で生活保護を受けていましたが、そこからのサクセスストーリーで復活しました。そして年収約250億円を稼ぎました。どのような状況になっても、夢と希望を忘れずにいれば、道は開けるのです。

とは言っても、わが日本では生活保護を受けるためには、原則として生活必需品以外の財産はすべて処分しなくてはなりません。無一文になるわけです。したがって、何が何でも会社の倒産を回避し、事業再生の道を進みましょう。

不採算店舗の閉鎖

会社がもし支社、支店、工場などを持っているのであれば、それが本当に必要なのか、重荷になっていないか、よく検討する必要があります。店舗や事業所のなかで、不採算店であり、黒字化のめどが立たない拠点は、「見切り千両」の心構えで撤退を決断すべきです。

その場合は、可能な限り同業者に店舗・事業所のM&A(売却)を進めます。あなたの会社では採算に合わなくても、他社ならば黒字化が可能な場合もあり得るからです。大手チェーンのスケールメリットなどを活用すれば、不採算店も優良店に変貌するかもしれません。また、そのM&Aが優良企業の社員になるチャンスであるならば、現在の社員にとっても幸せなことです。

店舗・事業所の売却には、「事業譲渡方式」と「組織再編方式」があり、取引先との契約関係などを考慮して、よりベストな案を選びましょう。私たち喜望大地にご相談いただければ、現地調査の上、コンサルティングで有益なご提案をさせていただきます。

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